アメリカ で 6年ぶりに BSEの感染牛が見つかったという。 感染したのは カリフォルニア州の乳牛 1頭で、「死んだ牛」 を非食品に加工する工場でみつかった。通常は飼料から感染しない極めてまれな型の BSE だという。牛の月齢も 30ヶ月以上だ。 日本政府は米国産牛肉に対する輸入規制について、現在の「月齢 20ヶ月以下」 から「月齢 30ヶ月以下」 に緩和する方向で検討しているところであり、早ければ 6月にも結論を出すところだったという。 しかし、これが原因で緩和の時期が遅れることも予想される。 そもそも、アメリカ は、「トレイ サビリティー」 が義務化されていないため月齢判断は、必ずしも正確ではないという。 今回の BSE 感染牛は「非定型」 と呼ばれ 7歳以上の老齢牛に多くみられるが、感染源や感染経路など不明な点が多いという。 アメリカ は本当に日本に牛肉輸出をしたいのなら、肉用牛の出生記録簿作成を義務化し、個別管理を徹底すべきだろう。このままの状態で、規制緩和を優先すれば、日本の消費者の信頼を得るのは難しくなるはずだ。
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「レバ刺し禁止令」の本当
厚労省は食品衛生法に基づく規格基準をつくり 「牛の 生レバー の販売を禁止する」 らしい。 しかも、違反すれば 2年以下の懲役などが科される。ことのおこりは、昨年 ある焼き肉チェーン店で牛の生肉を食べた客5人が死亡した事件だ。それが生レバーに飛び火し、「レバ刺し禁止令」 となったらしい。そこまで 「官」 による規制が必要であるか との 疑問もあるが、この死亡事件を一事業者が引き起こした不祥事と考えないでほしい。 ある意味で、消費者が 「安い生肉を食べたい」 との欲求に、それに 「店」 が応えよう (食の安全性を軽視し、安価なものを重視) としたからといえる。しかも その生肉は 「経産牛で、一皿 280円」であったという。 経産牛であるから、安全性に問題があるとはいえないが、「経産牛は加熱」 するのが一般的だ。 生レバーは O157 がレバー内部から検出されたことが原因らしいが、経産牛を生食することには規制はないらしい。 戦後、急速に伸びた牛肉消費を賄うため全国の多くの畜舎は密飼い状態だ。食の安心安全を求めるとすれば、コスト がかかることを忘れてはいけない。