世界の天候異変で農作物不作

猛暑と熱波の影響で米国土の 6割が干ばつに見舞われており、 トウモロコシ と大豆の生産量に甚大な被害をもたらしそうだ。 小麦は 生産地 ロシア やウクライナの黒海沿岸部が、高温と乾燥した気候に見舞われ、ロシア は今年の生産量が対前年比で 20% 減少するという。 サトウキビ の主産地である インド ではモンスーン期の降雨が不足気味で不作懸念だ。 コーヒー 豆は、多雨による産地ブラジル で収穫遅れのようだ。 もともと低水準の在庫であったところに、これらの天候異変を意識した先物市場での投機マネー の流入により穀物等の先物価格が急騰しているという。このことは、今後 世界的な食料価格高騰を招く恐れがあり、減速感を強める世界経済の新たな不安要因となりそうだ。 農産物の値上がりは、国内の食品価格にも影響しそうだ。 なかでも畜産飼料に使われる トウモロコシ は7~9月期に前期比 2%値上がりしたのに続き10~12月期も値上がりするのは必至という。今後、食肉や卵など幅広い食品の値上げにつながる可能性がある。